MetaMaskでUSDTを使う方法|ネットワーク違いに要注意
USDT(Tether USD₮)は一つのブロックチェーンだけで発行されているわけではありません。Ethereum、TRON、Solana、Avalancheなど複数のネットワークで利用されています。
2026年1月にはTRONがMetaMaskへネイティブ対応し、MetaMask内でTRXやTRON上のUSDTなどを管理できるようになりました。
TRONではEthereumの「ガス」と少し異なり、BandwidthとEnergyというリソースが取引に利用されます。USDTなどTRC-20トークンの送信ではEnergyも必要になり、必要なリソースが不足している場合はTRXが手数料として使用される仕組みがあります。
重要なのは、送金元と送金先でUSDTのネットワークを一致させることです。USDTという名称だけを見て送金ネットワークを選ばないようにしてください。
MetaMaskでXRPは使える?
2026年9月1日時点のMetaMask公式ネットワーク一覧では、XRP LedgerはBitcoinやSolana、TRONのような標準対応ネットワークとしては掲載されていません。一方、MetaMaskの公式Snaps Directoryには、第三者開発者Peersyst Technologyによる「XRP Ledger」Snapが掲載されており、XRP Ledgerとの接続やXRPの管理・送受信などを行う方法があります。
ただし、MetaMask SnapsはMetaMask本体とは別の第三者開発機能です。MetaMask公式サポートも、Snapを利用する際には要求される権限や提供者を確認するよう案内しています。
また、2026年9月時点でSnapsはMetaMask Extension向けの機能として案内されており、MetaMask Mobileでは利用できません。
「XRPをMetaMaskへ送ればよい」と考えて通常のEthereumアドレスへそのまま送るのではなく、利用するXRP関連機能と送金方法を確認してから操作してください。
MetaMaskから出金する方法|日本円にしたい場合は?
「出金」には、別ウォレットへ暗号資産を送る場合と、日本円などの法定通貨へ換えて銀行口座で受け取る場合があります。
別ウォレット・暗号資産交換サービスへ出金する場合
通常の「Send」機能を利用します。送金先サービスが、その暗号資産だけでなく使用するネットワークにも対応していることを必ず確認してください。取引所によって対応ネットワークは異なります。
銀行口座へ出金したい場合
MetaMaskには、対応地域で暗号資産を法定通貨へ売却する機能があります。実際の売却処理は提携事業者を通じて行われ、対応する国・地域、暗号資産、ネットワーク、銀行への受取方法は事業者によって異なります。
MetaMask内で自分の地域に売却サービスが表示されない場合は、利用可能な暗号資産交換サービスへ暗号資産を送金し、そこで売却して日本円を出金する方法があります。その際は、国内で利用するサービスの登録状況、対応資産、対応ネットワーク、手数料、本人確認条件などを各サービスの最新情報で確認してください。
MetaMaskでJPYCを送金する方法|旧JPYC Prepaidとの違いに注意
JPYCについては、古い情報と現在の情報を混同しないことが非常に重要です。
JPYC株式会社は2025年10月27日から、日本円と1:1で交換可能な資金移動業型の日本円建ステーブルコイン「JPYC」の発行・償還を開始しています。2026年9月1日時点で公式に案内されている主な対応チェーンはEthereum、Polygon、Avalancheです。
現在の資金移動業型JPYCについて、JPYC株式会社が公表している公式コントラクトアドレスは次のとおりです。
0xE7C3D8C9a439feDe00D2600032D5dB0Be71C3c29
Ethereum、Polygon、Avalanche C-Chainについて同一のコントラクトアドレスが公式に案内されています。ただし、送金時にはコントラクトアドレスだけでなく利用チェーンも確認してください。
「JPYC Prepaid」と現在の「JPYC」は別のトークン
過去には前払式支払手段として「JPYC Prepaid」が発行されていました。JPYC Prepaidの新規発行は2025年5月30日で終了しており、現在の資金移動業型JPYCとは別のトークンです。
旧JPYC Prepaidでは0x431D5dfF03120AFA4bDf332c61A6e1766eF37BDBというコントラクトアドレスが使われていました。現在の資金移動業型JPYCのアドレスとは異なります。
JPYC株式会社は、JPYCとJPYC Prepaidについて「異なるトークン」であり、同社が両者の交換を受け付けるものではないと案内しています。
MetaMaskからJPYCを送る手順
- 保有しているJPYCがどの種類・ネットワークなのか確認する
- 送金先がそのJPYCとネットワークに対応しているか確認する
- MetaMaskで該当するネットワークを選択する
- 「Send」から送金先アドレスと金額を入力する
- ネットワーク手数料と送金先を確認する
- 少額テストも検討したうえで送信する
同じ「JPYC」という文字だけで判断せず、新JPYCか旧JPYC Prepaidか、どのチェーン上のトークンか、コントラクトアドレスが正しいかまで確認することが誤送金防止につながります。
MetaMaskのステーキングとは?
MetaMaskでは、EthereumのETHなどについてステーキング関連機能が提供されています。公式サポートでは、ETHのプールステーキング、LidoやRocket Poolなどを利用するリキッドステーキング、バリデーターステーキングなど複数の方法が案内されています。
プールステーキングでは複数の利用者のETHをまとめてバリデータ運用へ利用する仕組みがあり、少額から利用できる場合があります。リキッドステーキングでは、預け入れた資産に対応するリキッドステーキングトークンを受け取る方式があります。
ただし、ステーキング報酬は固定された利益を保証するものではありません。ネットワーク状況による報酬率の変化、出金までの待機時間、スマートコントラクトリスク、提供事業者固有のリスク、スラッシングなどを理解する必要があります。
画面に表示される年率や過去の報酬率は将来の収益を保証するものではないため、仕組みとリスクを確認したうえで判断してください。
MetaMask Cardとは?日本でも使える?
MetaMask Cardは、対応する暗号資産などを支払いに利用できるデビットカード型サービスです。対応地域で申し込み、MetaMaskウォレットと連携して利用する仕組みになっています。
2026年9月1日時点のMetaMask公式サイトに掲載されているMetaMask Cardの申込対応国・地域一覧には、欧州の複数国、カナダ、ブラジル、メキシコ、アルゼンチンなどが含まれていますが、日本は申込対応国一覧に含まれていません。
カードの対応地域、対応ネットワーク、利用可能なトークンは変更される可能性があります。日本での提供開始時期を断定できる公式情報がない段階では、「日本でも必ず申し込める」「近日中に利用できる」と判断せず、MetaMask公式の最新対応地域を確認する必要があります。
初心者がMetaMaskを使うときに覚えておきたい7つのポイント
- MetaMaskは自分で鍵を管理するセルフカストディ型ウォレット
- パスワードとシークレットリカバリーフレーズは役割が異なる
- SRP・秘密鍵を第三者へ教えない
- 送金時はアドレスだけでなくネットワークも確認する
- USDTやJPYCなど同名資産でもチェーンが異なる場合がある
- ガス代・ネットワーク手数料は利用するネットワークや混雑状況などで変動する
- 不明な署名・トークン承認・ウォレット接続を安易に承認しない
まとめ|MetaMaskは「復元情報」と「ネットワーク確認」が特に重要
MetaMaskは、暗号資産の保管だけでなく、送金、スワップ、DApp接続、ステーキングなど幅広い用途で利用できるウォレットです。2026年現在はEthereumだけでなくBitcoin、Solana、TRONなどへの対応も広がり、以前よりマルチチェーン化が進んでいます。
一方、セルフカストディ型である以上、利用者自身による管理が重要です。特にシークレットリカバリーフレーズや秘密鍵を失ったり第三者へ渡したりすると、重大な問題につながります。
また、暗号資産の送金では「アドレスさえ合っていれば大丈夫」と考えず、資産名、ネットワーク、送金先の対応状況、必要なネットワーク手数料まで確認してください。USDTやJPYCのように複数チェーンで扱われる資産では、この確認が特に重要です。
MetaMaskやブロックチェーン関連サービスの仕様は継続的に更新されています。実際に資産を移動する際は、送信確定画面に表示された内容と各サービスの最新公式情報を確認し、内容を理解できない取引には署名しないことが大切です。
<参考サイト>MetaMask Help Center / MetaMask公式サイト / MetaMask Snaps Directory / ethereum.org / JPYC株式会社 / 金融庁 / Tether





