外国株の証券会社選びで比較したい7つのポイント
外国株の証券会社を選ぶときは、売買手数料だけで決めるのではなく、次の項目をまとめて比較することが大切です。
- 取扱国と取扱銘柄数
- 外国株の売買手数料
- 円と外貨を交換するときの為替手数料
- 円貨決済と外貨決済の使いやすさ
- 特定口座とNISAへの対応
- リアルタイム株価やチャートの利用条件
- 配当金、株式分割、上場廃止などの案内体制
米国株だけを取引する場合と、中国株やアセアン株も取引する場合では、適した証券会社が異なります。手数料が安くても、希望する国や銘柄を取り扱っていなければ購入できません。
外国株のSBI証券・楽天証券の手数料比較
2026年7月14日時点における、インターネット取引の米国株現物手数料の代表的な体系は次のとおりです。
| 比較項目 | SBI証券 | 楽天証券 |
|---|---|---|
| 通常の米国株現物手数料 | 約定代金の0.495%(税込) | 約定代金の0.495%(税込) |
| 最低手数料 | 0米ドル | 0米ドル |
| 上限手数料 | 22米ドル(税込) | 22米ドル(税込) |
| 最低手数料0米ドルの目安 | 約定代金2.02米ドル以下 | 約定代金2.22米ドル以下 |
| 米ドル・円のリアルタイム為替手数料 | 対象となるインターネットコースでは0銭 | 0銭 |
| NISAの米国株手数料 | 米国株式・対象海外ETFの売買手数料0円 | 米国株式・海外ETFの取引手数料0円 |
売却時には売買手数料とは別に、SEC Feeと呼ばれる米国の現地取引費用が発生します。また、ADRでは預託機関の管理費用、海外ETFでは信託報酬などがかかる場合があります。
手数料体系、無料対象銘柄、キャンペーン、対象コースは変更される可能性があります。実際に注文する前に、証券会社の手数料ページと注文確認画面に表示される金額を確認してください。
円貨決済と外貨決済はどっちがよい?
円貨決済は、日本円のまま外国株を注文し、証券会社が必要な外貨への交換を行う方法です。事前に両替する必要がないため簡単ですが、証券会社が設定した為替レートや為替手数料が適用されます。
外貨決済は、あらかじめ日本円を米ドルなどに交換し、その外貨で株式を購入する方法です。為替取引のタイミングを自分で選びやすく、配当金や売却代金を外貨のまま次の投資に利用できます。
| 決済方法 | 主なメリット | 主な注意点 |
|---|---|---|
| 円貨決済 | 事前の両替が不要で操作が簡単 | 注文時の為替レートやスプレッドを選びにくい |
| 外貨決済 | 為替交換の時期を選びやすく、外貨を再利用できる | 事前の為替取引と外貨残高の管理が必要 |
楽天証券では、米ドル・円のリアルタイム為替取引手数料は0銭ですが、定時為替取引や米国株の円貨決済では1米ドルあたり25銭相当の為替コストが発生する仕組みがあります。SBI証券も対象コースでは米ドル・円のリアルタイム為替手数料を0銭としていますが、提示される買値と売値には価格差があります。
マネックス証券では、2026年7月時点で米国株買付時の円から米ドルへの為替手数料を0銭としています。一方、米ドルを円に戻す際は、原則として1米ドルあたり25銭の為替手数料がかかります。
外国株を新NISAの成長投資枠で買う方法
外国の個別株や海外ETFは、証券会社がNISA対象商品として取り扱っている場合、新NISAの成長投資枠で購入できます。つみたて投資枠では、外国の個別株を直接購入することはできません。
2026年時点の成長投資枠は年間240万円です。つみたて投資枠と合わせた生涯の非課税保有限度額は1,800万円で、このうち成長投資枠として使用できる上限は1,200万円です。
一般的な購入手順は次のとおりです。
- 証券総合口座を開設する
- NISA口座を開設する
- 外国株取引口座を開設する
- 日本円を入金し、必要に応じて外貨へ交換する
- 銘柄名またはティッカーで対象銘柄を探す
- 預り区分で「NISA」を選択して注文する
NISA口座で購入した外国株の売却益や国内で課税される配当金は非課税になります。ただし、外国で源泉徴収される税金まで非課税になるわけではありません。
また、NISA口座で発生した損失は、特定口座や一般口座で発生した利益と損益通算できず、損失の繰越控除も利用できません。値動きが大きい個別株をNISAで購入する場合は、この点も理解しておく必要があります。
外国株の税金と確定申告
外国株の売却益にかかる税率
外国株の売却益は、原則として日本株と同じ上場株式等の譲渡所得として扱われます。税率は所得税・復興特別所得税・住民税を合わせて20.315%です。
外国株の取得価額と売却価額は日本円に換算して計算されるため、現地通貨では利益が小さくても、円安によって日本円換算の利益が大きくなる場合があります。反対に、現地通貨では値上がりしていても、円高によって円換算では損失になることもあります。
外国株は特定口座なら確定申告が簡単
外国株を特定口座で取引できる証券会社では、証券会社が円換算した取得価額、売却価額、譲渡損益を計算します。
特定口座の「源泉徴収あり」を選んでいる場合、利益に対する税金も証券会社が源泉徴収するため、原則として確定申告は不要です。国内株式や投資信託など、同じ特定口座に受け入れられた対象商品との損益通算も行われます。
ただし、次のような場合は確定申告を検討する必要があります。
- 複数の証券会社の利益と損失を通算したい
- 上場株式等の譲渡損失を翌年以降へ繰り越したい
- 一般口座で外国株を売却して利益が出た
- 外国税額控除を利用したい
- コーポレートアクションにより特定口座から一般口座へ払い出された
外国株の配当と外国税額控除
米国企業の一般的な配当金は、日米租税条約に基づき、まず米国で10%が源泉徴収されます。その後、残った金額に対して日本国内で20.315%が課税されるため、課税口座では外国と日本の両方で税金が差し引かれる形になります。
この二重課税を調整する制度が外国税額控除です。確定申告をすることで、外国で納付した税額のうち、所定の控除限度額まで日本の所得税などから控除できる場合があります。
外国税額控除は、外国で差し引かれた税金の全額が必ず戻る制度ではありません。所得や国外所得の金額などによって控除限度額が決まり、必要書類の提出も求められます。
なお、外国法人から受け取る配当は、日本企業の配当を対象とする「配当控除」の対象にはなりません。
NISAの外国株配当は外国税額控除を使えない
NISA口座では日本国内の配当課税が行われないため、外国との二重課税にはなりません。そのため、米国などで源泉徴収された外国税について、外国税額控除を利用することはできません。
例えば、米国企業の配当に対する現地源泉税10%は、NISA口座でも原則として差し引かれます。日本国内の20.315%は非課税になりますが、米国で差し引かれた税金を確定申告で取り戻すことはできません。
税金を理解した後に重要になるのが、銘柄の探し方と売買のタイミングです。ランキングをそのまま信じる危険性や、配当金の入金時期、上場廃止時の扱いを次のページで確認しましょう。



