株式投資の画面やニュースには、「寄り付き」「PER」「板」「ボラ」など、日常では使わない言葉が数多く登場します。意味を曖昧にしたままでは、注文方法を取り違えたり、企業の数字を誤って評価したりしかねません。この記事では、株式投資の基本用語から相場用語、英語の略語、アプリや本で学ぶ際の確認ポイントまで、初心者にもわかる言葉で体系的に解説します。
目次
- 株式投資の用語を理解するための全体図
- 売買画面で必ず見る基本用語
- 「寄り付き」「寄る」「ザラバ」など取引時間の用語
- PER・PBR・ROE・EPSなど指標と略語
- 「ボラ」やチャート関連の相場用語
- 用語アプリ・用語検索・本の上手な使い方
- 初心者が誤解しやすい注意点
株式投資の用語は5つのグループに分けると覚えやすい
用語を五十音順で丸暗記するより、使う場面ごとに分類したほうが理解しやすくなります。まずは、次の全体図を頭に入れてください。
株式投資用語の全体図
① 商品の用語:株式・銘柄・単元株・株主
② 注文の用語:成行・指値・逆指値・約定
③ 市場の用語:寄り付き・引け・板・出来高
④ 企業分析の用語:EPS・PER・PBR・ROE・配当利回り
⑤ 値動きの用語:ローソク足・陽線・陰線・ボラ・ストップ高
最初からすべてを覚える必要はありません。実際の取引画面で頻繁に出る言葉、注文に関わる言葉、損失の可能性を理解するための言葉から優先すると、知識が実務につながります。
まず押さえたい株式投資の基本用語一覧
株式・銘柄・株主・上場とは
- 株式:株式会社が資金を集めるために発行する持分です。保有者は株主となり、条件に応じて配当や議決権などの権利を持ちます。
- 銘柄:売買の対象となる個別の株式を指します。企業名だけでなく、証券コードで区別されます。
- 株主:株式を保有する人や法人です。権利の内容は保有数や基準日などによって異なります。
- 上場:取引所の審査を経て、株式が市場で売買できる状態になることです。上場していない会社の株式は非上場株式と呼ばれます。
株価・現在値・前日終値・時価総額
- 株価:株式が売買された価格です。企業の業績だけでなく、金利、景気、需給、投資家の期待などでも変動します。
- 現在値:直近で売買が成立した価格です。買いたい価格や売りたい価格そのものではありません。
- 前日終値:前営業日の最後に成立した価格です。現在値との比較に使われます。
- 前日比:現在値または終値が前日終値からどれだけ動いたかを、金額や割合で示したものです。
- 時価総額:一般に「株価×発行済株式数」で表す企業の市場評価額です。株価が同じでも、発行済株式数が違えば時価総額は異なります。
単元株・単元未満株
単元株は、取引所で売買する基本単位です。日本の内国株式の売買単位は100株に統一されています。たとえば株価が1,500円なら、通常の1単元の購入金額は概算で15万円です。ただし、売買手数料などが別にかかる場合があります。
単元未満株は100株未満の株式です。証券会社によっては1株など少ない単位で売買できるサービスがありますが、注文方法、売買時刻、手数料、議決権の扱いなどは通常の単元株取引と異なる場合があります。利用前に各社の取引ルールを確認することが大切です。
注文画面で間違えやすい用語
成行注文と指値注文
| 用語 | 意味 | 主な注意点 |
|---|---|---|
| 成行注文 | 価格を指定せず、売買成立を優先する注文 | 急な値動きや注文の少ない銘柄では、想定より不利な価格で成立する可能性があります。 |
| 指値注文 | 買いは上限価格、売りは下限価格を指定する注文 | 価格条件を満たさなければ成立しません。 |
| 逆指値注文 | 株価が設定した条件に達した後に注文を出す仕組み | 条件到達後の発注方法によっては、設定価格と実際の約定価格が異なります。 |
約定・未約定・失効
約定は売買が成立すること、未約定は注文を出しているものの成立していない状態です。注文の有効期限を過ぎたり、条件により注文が取り消されたりした状態は失効と表示されます。注文を出しただけでは保有株数や買付余力に最終反映されない場合があるため、注文照会で約定状況を確認します。
板・気配・出来高
- 板:どの価格に、どれだけの売り注文・買い注文があるかを並べた情報です。
- 気配:売買を希望する注文価格の状況です。「売り気配」「買い気配」などと表現します。
- 出来高:一定期間に成立した売買数量です。多いほど必ず上昇する、少ないほど必ず下落するという意味ではありません。
- 売買代金:成立した取引を金額ベースで集計したものです。株価水準の異なる銘柄を比べる際、出来高だけでは見えにくい取引規模を確認できます。
市場の言葉は、時刻の流れで覚えると一気に理解できます。特に「寄る」と「寄り付き」の違いは次ページで図解します。



