株式を注文するときに表示される「指値」「成行」「逆指値」は、価格と約定のどちらを優先するかを決める重要な選択肢です。指値注文は希望価格を指定できる一方、条件が合わなければ売買が成立しません。反対に成行注文は成立しやすいものの、想定外の価格になる可能性があります。本記事では、日本の上場株式の現物取引を中心に、指値注文とは何か、読み方、成行・逆指値との違い、約定しなかった場合、有効期限、寄指・引指・不成、初心者向けの注文手順まで、実例を交えてわかりやすく解説します。

この記事の目次
- 指値とは何か、読み方と基本ルール
- 指値と成行はどっちを選ぶべきか
- 指値より安く買えた理由と、約定しない原因
- 指値と逆指値の違い、有効期限の考え方
- 寄指・引指・不成の意味
- 初心者向けの指値注文のやり方
指値とは?読み方と指値注文の基本
「指値」の読み方は「さしね」
指値は「さしね」と読みます。指値注文とは、株式を売買するときに価格を指定する注文方法です。日本取引所グループ(JPX)の説明では、買い指値は「指定した価格以下なら買う」、売り指値は「指定した価格以上なら売る」という意思表示になります。
たとえば現在値が1株1,010円の銘柄について、1,000円の買い指値を出した場合、1,000円以下で売りたい注文と条件が合えば約定します。株価が1,001円以上のままなら、注文数量が十分にあっても原則として約定しません。
買い指値と売り指値の違い
- 買い指値:指定価格以下で買う注文
- 売り指値:指定価格以上で売る注文
「1,000円で買い」と入力しても、必ず1,000円ちょうどで約定するわけではありません。999円で売れる相手がいれば、999円で約定する可能性があります。売り指値も同様で、1,000円の売り指値に対して1,001円で買う相手がいれば、より有利な1,001円で成立する可能性があります。
指値と成行の違い|どっちを選ぶ?
成行注文は価格を指定しない
成行注文は「なりゆきちゅうもん」と読み、売買価格を指定しない注文です。取引所では、一般に成行注文が指値注文より価格面で優先されます。そのため指値より成立しやすい反面、注文数量に対して板の注文が少ないと、複数の価格に分かれて約定したり、直前に見た株価から離れた価格で成立したりすることがあります。
なお、成行注文でも約定が保証されるわけではありません。売買の相手がいない場合、売買停止中の場合、需給が極端に偏って特別気配となっている場合などは、すぐに成立しないことがあります。
指値と成行の比較表
| 比較項目 | 指値注文 | 成行注文 |
|---|---|---|
| 価格指定 | あり | なし |
| 重視するもの | 希望価格の範囲 | 成立のしやすさ |
| 主な注意点 | 条件に合わず約定しないことがある | 想定より高く買う、または安く売る可能性がある |
| 成立価格 | 買いは指定価格以下、売りは指定価格以上 | 市場にある相手注文の価格で決まる |
「指値・成行どっち?」を判断する基本軸
一律にどちらが優れているとはいえません。価格の上限・下限を守りたいなら指値、価格を指定せず成立可能性を優先するなら成行という違いで考えると整理しやすくなります。出来高が少ない銘柄や値動きが急な場面では、成行注文の成立価格が大きく動く可能性があるため、板の売買数量や価格差も確認することが大切です。
次は、「指値より安く買えたのはなぜか」「指定価格まで動いたのに約定しないのはなぜか」という、特に誤解しやすいポイントを整理します。
同じ価格に到達しても、必ず自分の注文が成立するとは限りません。その理由は次のページで確認しましょう。


