証券会社の手数料は、国内株式の売買手数料だけではありません。現物取引、信用取引、外国株、投資信託、単元未満株、電話注文、対面取引では、それぞれ異なる費用が発生します。「取引手数料無料」と表示されていても、為替のスプレッド、信用金利、貸株料、投資信託の信託報酬などが別にかかる場合があります。本記事では、2026年7月30日時点の各社公式情報を基に、主要証券会社の手数料比較、野村證券の対面・オンライン料金、管理手数料、現物・信用取引の違い、見落としやすい隠れコストまでわかりやすく解説します。

この記事の目次
- 証券会社の手数料が発生する仕組み
- 主要証券会社の国内株式手数料一覧
- 現物取引と信用取引の費用の違い
- 対面証券とネット証券の手数料比較
- 外国株式の為替手数料とスプレッド
- 取引手数料無料でも発生する隠れコスト
- 証券会社の管理手数料の種類
- 取引方法別の比較ポイント
証券会社の手数料とは?
証券会社の手数料とは、株式や投資信託などの注文、資金や有価証券の管理、外貨への交換、信用取引での資金・株式の貸付けなどに対して発生する費用です。
代表的な費用には、次のものがあります。
- 国内株式の売買手数料
- 外国株式の国内取引手数料
- 外国市場で発生する現地手数料や税金
- 円と外貨を交換する際の為替手数料・スプレッド
- 信用取引の買方金利・貸株料・逆日歩
- 投資信託の購入時手数料・信託報酬
- 単元未満株の手数料やスプレッド
- 電話注文・対面注文の手数料
- 株式を他社へ移す際の移管手数料
- 口座・建玉・有価証券の管理に関する費用
手数料体系は証券会社が独自に設定します。同じ銘柄を同じ金額だけ取引しても、利用する会社、料金コース、発注方法、口座区分によって負担額が変わります。
証券会社手数料の基本的な仕組み
1回ごとに計算する方式
1注文の約定代金に応じて手数料を計算する方式です。1日に取引する回数が少ない場合や、取引ごとの費用を把握したい場合に適しています。
例えば、1注文50万円までの手数料が500円なら、買付時に500円、後日売却した際にも500円が発生し、往復で1,000円になります。
往復の売買手数料=買付手数料+売却手数料
1日の合計金額で計算する方式
1日に約定した現物取引や信用取引の合計額に応じて、定額の手数料を計算する方式です。
同じ金額の範囲内であれば、1回の取引でも複数回の取引でも手数料が同じになる場合があります。ただし、現物と信用を合算するか、PTS取引を含めるかは証券会社によって異なります。
取引手数料が無料になる方式
一定のコースや条件を満たすと、国内株式の現物・信用取引手数料が0円になる証券会社があります。
ただし、無料の対象は主にインターネット注文の売買手数料です。電話注文、IFA経由、信用金利、貸株料、為替コストなどは対象外になることがあります。
各証券会社手数料一覧|国内株式の代表的な料金
次の表は、2026年7月30日時点に各社が公表している、個人向けインターネット取引の代表的な国内株式手数料です。料金コース、年齢、注文方法、IFA契約などによって異なる場合があります。
| 証券会社 | 国内現物取引の代表的な手数料 | 主な条件・注意点 |
|---|---|---|
| SBI証券 | 約定代金にかかわらず0円 | インターネットコースのインターネット取引、所定書面の電子交付設定などが必要 |
| 楽天証券 | ゼロコースは約定代金にかかわらず0円 | SORとRクロスの利用同意が必要 |
| マネックス証券 | 取引毎コースは3,000万円以下で最大1,013円、3,000万円超で1,070円 | 一日定額コースは約定代金300万円ごとに最大2,750円 |
| 松井証券 | 1日の約定代金合計50万円まで0円 | 100万円まで1,100円、200万円まで2,200円。25歳以下は原則無料 |
| 野村證券・オンライン専用支店 | 10万円まで152円、30万円まで330円、50万円まで524円、100万円まで1,048円 | オンライン注文の料金。電話注文は別体系 |
この一覧だけで、手数料が少ない証券会社を一律に決めることはできません。年間の注文回数、1回の金額、外国株や信用取引の利用、対面相談の必要性などによって、実際の総費用が変わるためです。
SBI証券の無料条件
SBI証券では、インターネットコースのインターネット取引で、所定の取引報告書や交付書面を電子交付に設定するなどの条件を満たすと、国内株式の売買手数料が0円です。
現物取引、信用取引、S株と呼ばれる単元未満株が対象になります。ダイレクトコース、IFAコース、対面コースなどは対象外です。
楽天証券のゼロコース
楽天証券では、ゼロコースを設定すると、国内株式の現物・信用取引手数料が0円です。
ゼロコースの利用には、注文を取引所や私設取引システムへ振り分けるSORと、Rクロスの利用同意が必要です。別の料金コースを選んでいる場合は、自動的に無料にならないため、現在のコースを確認してください。
マネックス証券の料金体系
マネックス証券では、課税口座の国内株式について、1回ごとに計算する取引毎手数料と、1日の合計で計算する一日定額手数料があります。
取引毎手数料は約定金額に応じて設定され、3,000万円以下の最大手数料は税込1,013円です。一日定額手数料では、現物と信用の約定金額を合算し、300万円ごとに最大2,750円がかかります。
NISA口座の国内株式については、インターネット売買手数料が無料です。
松井証券のボックスレート
松井証券では、国内株式の現物取引と信用取引について、1日の約定代金合計から手数料を決めるボックスレートを採用しています。
- 1日50万円まで:0円
- 1日100万円まで:1,100円
- 1日200万円まで:2,200円
- 以後100万円増えるごとに:1,100円追加
- 1億円超:11万円が上限
25歳以下は、所定の期間まで約定代金にかかわらずボックスレートの手数料が無料です。
野村証券会社の手数料を確認する際の注意点
「野村証券会社 手数料」と表記されることがありますが、正式な会社名は野村證券です。
野村證券では、店舗の口座とオンライン専用支店で手数料が異なります。オンライン専用支店からインターネットで国内株式を注文する場合は、50万円まで524円、100万円まで1,048円です。
一方、店舗口座の国内株式基本手数料は、約定代金20万円以下で2,860円、20万円超50万円以下で約定代金の1.43%です。店舗口座からオンライン注文を行う場合は割引制度があります。
売買手数料0円でも、信用取引や外国株では毎日増える費用があります。次のページでは現物・信用・為替の総コストを解説します。




