つみたてNISAとは?新NISAとの違い・限度額・売却・20年後の扱いを解説

「つみたてNISAはいつまで利用できるのか」「新NISAへ自動的に移行されるのか」「20年後は売却しなければならないのか」と迷うことがあります。2023年までのつみたてNISAは新規買付を終了しましたが、保有商品は購入年から20年間、非課税のまま運用できます。現在利用できるのは、2024年に始まった新NISAの「つみたて投資枠」です。本記事では、旧制度と新制度の違い、限度額、売却や途中解約、暴落時の考え方、米国株式ファンドの選び方までわかりやすく解説します。

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この記事でわかること

  • 2023年までのつみたてNISAと新NISAの違い
  • 年間投資枠・非課税期間・非課税保有限度額
  • 旧つみたてNISAの商品をいつまで保有できるか
  • 20年後に保有商品がどうなるか
  • 売却や途中解約をするときの注意点
  • 暴落時に確認したいリスクと運用方針
  • 米国株式ファンドなどを選ぶときの基準
  • SBI証券・楽天証券でNISAを利用する際の確認点

つみたてNISAとは?2023年で新規買付を終了した旧制度

つみたてNISAとは、一定の投資信託などを積立購入し、商品を購入した年から最長20年間、売却益や分配金を非課税にできる制度です。

制度は2018年1月に始まり、2023年末で新規の買付を終了しました。2024年からは、新NISAの「つみたて投資枠」が長期・積立・分散投資を支援する役割を引き継いでいます。

現在も証券会社の口座画面に「つみたてNISA」と表示されることがありますが、これは2023年までに購入した商品を管理する旧制度の口座です。2026年時点で新たに積立投資を始める場合は、新NISAのつみたて投資枠を利用します。

旧つみたてNISAはいつからいつまでだった?

項目 旧つみたてNISA
新規買付期間 2018年1月から2023年12月まで
年間投資上限 40万円
非課税保有期間 購入年から20年間
新規買付 2024年以降は不可
保有商品の売却 非課税期間中も自由

旧つみたてNISAで毎年40万円ずつ、2018年から2023年まで6年間投資した場合、買付額の合計は最大240万円です。ただし、それぞれの商品には購入年ごとに異なる20年間の非課税期間が設定されています。

非課税期間は一括して同じ年に終了しない

旧つみたてNISAの20年間は、口座を開設した日からまとめて数えるのではなく、商品を購入した年ごとに数えます。

購入した年 非課税で保有できる最終年
2018年 2037年
2019年 2038年
2020年 2039年
2021年 2040年
2022年 2041年
2023年 2042年

たとえば、2023年に購入した商品は2042年末まで非課税で保有できます。つみたてNISAの制度が2023年に終了したからといって、保有商品まで直ちに売却する必要はありません。

つみたてNISAと新NISAの違い

2024年に始まった新NISAには、「つみたて投資枠」と「成長投資枠」があります。旧つみたてNISAに近いのは、長期・積立・分散投資に適した商品を購入できるつみたて投資枠です。

比較項目 旧つみたてNISA 新NISA・つみたて投資枠
新規買付 2023年で終了 2024年から利用可能
年間投資枠 40万円 120万円
非課税保有期間 購入年から20年間 無期限
制度の期限 終了済み 恒久化
売却後の枠 再利用不可 取得価額分を翌年以降に再利用可能
非課税保有限度額 年ごとの投資枠で管理 成長投資枠と合計1,800万円

新NISAの限度額はいくら?

新NISAの年間投資枠は、つみたて投資枠が120万円、成長投資枠が240万円です。両方を併用する場合は、年間最大360万円まで購入できます。

また、生涯を通じて保有できる非課税保有限度額は、買付額を基準として合計1,800万円です。このうち、成長投資枠で利用できる上限は1,200万円ですが、つみたて投資枠だけで1,800万円を使うこともできます。

  • つみたて投資枠:年間120万円
  • 成長投資枠:年間240万円
  • 年間投資枠の合計:最大360万円
  • 非課税保有限度額:合計1,800万円
  • 成長投資枠だけで保有できる上限:1,200万円

年間投資枠を使い切れなかった場合でも、未使用分を翌年の年間投資枠へ上乗せすることはできません。たとえば、今年のつみたて投資枠を60万円しか使わなくても、翌年の上限が180万円になるわけではありません。

旧つみたてNISAの商品は1,800万円の外枠

2023年までのつみたてNISAで購入した商品は、新NISAの非課税保有限度額1,800万円とは別に管理されます。

旧つみたてNISAに200万円の残高があっても、その金額を理由に新NISAの1,800万円が減ることはありません。旧制度の商品を保有したまま、新NISAで新たに積立投資を続けることが可能です。

旧つみたてNISAから新NISAへ移行できる?

旧つみたてNISAの商品を、新NISAへそのまま移管することはできません。このような非課税口座間の移管は「ロールオーバー」と呼ばれますが、旧つみたてNISAから新NISAへのロールオーバーには対応していません。

同じ商品を新NISAでも保有したい場合は、次のいずれかを選びます。

  • 旧つみたてNISAの商品を保有したまま、新NISAで同じ商品を追加購入する
  • 旧つみたてNISAの商品を売却し、新NISAで改めて購入する
  • 旧つみたてNISAはそのまま保有し、新NISAでは別の商品を購入する

売却して買い直す場合、新NISAでの買付額は新しい年間投資枠を消費します。口座区分を変更するだけの手続きではない点に注意しましょう。

つみたてNISAは20年後にどうなる?

旧つみたてNISAの商品は、20年間の非課税期間が終わっても、必ず売却しなければならないわけではありません。

非課税期間が終了した時点で保有している商品は、原則として特定口座または一般口座などの課税口座へ移されます。その際、非課税期間終了時の時価が、課税口座における新しい取得価額になります。

値上がりしていた場合

旧つみたてNISAで40万円分購入した商品が、非課税期間終了時に70万円になっていたとします。課税口座へ移管される際の取得価額は、原則として70万円です。

その後80万円で売却した場合、課税対象となる利益は次のように計算されます。

80万円-70万円=10万円の課税対象利益

旧つみたてNISAで40万円から70万円へ増えた30万円には、課税されません。

値下がりしていた場合

40万円で購入した商品が、非課税期間終了時に25万円まで下がり、課税口座へ移された後に35万円まで回復したとします。

課税口座での取得価額は25万円になるため、35万円で売却すると、税務上は10万円の利益です。

35万円-25万円=10万円の課税対象利益

当初の購入額40万円と比べると5万円の損失ですが、課税口座へ移された後の値上がりには税金がかかる可能性があります。非課税期間終了時に含み損がある場合は、この仕組みを理解したうえで保有継続や売却を判断する必要があります。

旧つみたてNISAは「20年以内に売らないと非課税にならない」制度ではありません。売却を急ぐべきか、課税口座へ移すべきかを判断するポイントは次のページで解説します。