インターネット売買手数料は、株式や投資信託などをオンラインで取引するときに証券会社へ支払う費用です。近年は国内株式の売買手数料を0円とするネット証券が増えていますが、「無料」と表示されていても、信用取引の金利や外国株式の為替コスト、投資信託の信託報酬などが別に発生する場合があります。本記事では、売買委託手数料の仕組みと計算方法、SBI証券・楽天証券の主な条件、現物取引と信用取引の違い、確定申告や勘定科目まで整理して解説します。

この記事の目次
- インターネット売買手数料と売買委託手数料の意味
- 約定代金から売買手数料を計算する方法
- 売買手数料が無料になる仕組みと注意点
- SBI証券と楽天証券の国内株式手数料
- 現物取引・信用取引・投資信託の費用の違い
- 売買手数料と税金・確定申告の関係
- 法人などが使用する勘定科目の考え方
- 証券会社を比較するときの確認項目
インターネット売買手数料とは?まず仕組みを理解しよう
インターネット売買手数料とは、パソコンやスマートフォンなどから金融商品を売買した際に、注文を取り次ぐ証券会社へ支払う手数料です。株式取引では、一般的に取引手数料、株式売買手数料、売買委託手数料などと呼ばれます。
「委託」という言葉が使われるのは、投資家が証券会社へ注文の執行を依頼し、証券会社が証券取引所などへ注文を取り次ぐためです。通常のネット証券においては、「売買手数料」と「売買委託手数料」はほぼ同じ意味で使われています。
手数料は証券取引所へ直接支払うものではなく、原則として利用している証券会社へ支払います。そのため、同じ銘柄を同じ金額で取引しても、証券会社、手数料コース、注文方法によって負担額が異なる場合があります。
約定しなければ売買手数料は発生しないのが一般的
株式の注文を出しただけでは取引は成立していません。買い注文と売り注文の条件が一致し、実際に取引が成立することを約定といいます。
国内株式の一般的なインターネット取引では、注文が約定したときに売買手数料が発生します。注文を取り消した場合や、希望価格に届かず約定しなかった場合は、通常、売買手数料はかかりません。
ただし、海外市場の商品、電話注文、金融商品仲介業者を通じた取引などでは、異なる料金体系が適用されることがあります。必ず利用する取引チャネルの手数料表を確認してください。
インターネット売買手数料の主な料金体系
1約定ごとに計算する方式
1約定ごとに手数料を計算する方式では、取引が成立するたびに手数料が発生します。主に次のいずれかで金額が決まります。
- 約定代金の範囲ごとに定額を設定する方式
- 約定代金に一定の料率を掛ける方式
- 最低手数料と上限手数料を設定する方式
例えば、「約定代金50万円以下は手数料550円」という料金体系で50万円分の株式を買った場合、支払額は次のようになります。
株式の購入代金50万円+売買手数料550円=50万550円
同じ条件で売却した場合は、売却代金から手数料が差し引かれます。売却益に対する税金が発生する場合は、手数料とは別に計算されます。
約定代金に料率を掛ける方式
約定代金に一定の料率を掛ける場合は、次の式で概算できます。
売買手数料=約定単価×株数×手数料率
仮に、株価5,000円の株式を100株購入し、手数料率が税込0.11%だった場合は次の計算です。
- 約定代金:5,000円×100株=50万円
- 売買手数料:50万円×0.11%=550円
- 購入時の支払額:50万550円
購入時と売却時の両方に550円がかかると仮定すれば、往復の手数料は1,100円です。売却益を得るには、株価の値上がりによって少なくとも手数料負担を上回る必要があります。
実際には最低手数料、上限手数料、端数処理などが設定されている場合があるため、単純な掛け算と請求額が一致しないことがあります。
1日の約定代金合計で計算する方式
1日の約定代金合計に応じて手数料が決まる定額方式もあります。1日に複数回取引する場合、1約定ごとのプランより負担を抑えられることがあります。
一方で、「1日100万円まで」といった基準がある場合、買いと売りの約定代金を合計するのか、現物取引と信用取引を別々に計算するのかは証券会社によって異なります。
少額の取引を月に数回行う場合と、1日に何度も売買する場合では、適した料金体系が変わります。
売買手数料が無料でも、すべての費用が0円とは限らない
国内株式のインターネット売買手数料を0円とする証券会社が増えています。ただし、売買手数料の無料化は、投資に関連するすべての費用がなくなることを意味しません。
取引内容によっては、次のような費用が別途発生します。
- 信用取引の買方金利や貸株料
- 逆日歩や特別空売り料
- 外国株式の売買手数料
- 円と外貨を交換する際の為替コスト
- 単元未満株取引のスプレッド
- 投資信託の信託報酬
- 投資信託の信託財産留保額
- 電話注文やオペレーター注文の手数料
- 金融商品仲介業者を通じた取引の手数料
「国内株式手数料0円」という表示だけで判断せず、どの商品、取引方法、口座コースが無料の対象なのかを確認することが大切です。


