指値・寄指・引指・不成の意味
寄指(よりさし)
寄指は、寄付、つまり前場や後場の最初に売買が成立するタイミングに限って執行する指値注文です。寄付で指定価格の条件を満たさず約定しなければ、通常はその注文機会を終えて失効します。どの寄付が対象になるかは、注文した時間や証券会社の受付ルールで異なる場合があります。
引指(ひけさし)
引指は、引けの売買に限って執行する指値注文です。指定価格の条件を満たさない場合や、取引所で引けの売買が成立せず「ザラバ引け」となった場合は、約定しないことがあります。
不成(ふなり)
不成は、引けまでは指値注文として扱い、その間に約定しなかった数量を引けで成行注文に変更して執行する注文です。一部約定している場合は、残りの数量が引けの成行対象になるのが一般的です。ただし、ザラバ引けでは約定しないことがあり、前場・後場の扱いや提供条件は証券会社によって異なります。
寄指・引指・不成は、売買する時間帯を限定したり、引けで成立可能性を高めたりするための条件です。名称が同じでも受付時間、失効条件、訂正可否が異なることがあるため、実際の注文前には利用中の証券会社のルールを確認してください。
指値注文のやり方|初心者向け手順
買い指値の基本手順
- 証券会社の取引画面で対象銘柄を選ぶ
- 「買い」を選び、株数を入力する
- 注文方法で「指値」を選ぶ
- 買ってもよい上限価格を入力する
- 有効期限や執行条件を選ぶ
- 口座区分、概算代金、手数料などを確認する
- 注文内容を再確認して発注する
- 注文照会で受付・約定・一部約定・失効の状況を確認する
売り指値の基本手順
売り注文では、売ってもよい下限価格を入力します。保有株数を超えていないか、注文中の株数と重複していないか、利益や損失、税金への影響も確認します。画面構成や入力項目は証券会社によって異なるため、最終確認画面を省略しないことが重要です。
指値買い・指値売りで失敗を減らす確認項目
- 買い指値は「上限」、売り指値は「下限」と理解しているか
- 現在値だけでなく、売り気配・買い気配と注文数量を確認したか
- 呼値の単位に合った価格を入力しているか
- 当日中、今週中、期間指定などの有効期限を確認したか
- 寄指、引指、不成などの執行条件を意図せず選んでいないか
- 一部約定した場合の残数量を確認したか
- 値動きが急な場面で成行や逆指値を使うリスクを理解したか
株価ごとに注文できる価格の刻みは「呼値の単位」と呼ばれ、銘柄や価格帯によって異なります。また、国内株式には1日の値動きを一定範囲に制限する制限値幅があります。入力できる指値の範囲や刻みは取引画面で確認できます。
よくある疑問
指値注文を出したら必ずその価格で買えますか?
いいえ。買い指値は指定価格以下、売り指値は指定価格以上で約定する可能性があります。また、条件に合う相手注文がなければ約定しません。
指値注文が約定しなかったら手数料はかかりますか?
国内株式の売買手数料は、一般に約定を基準に計算される料金体系が多いものの、料金、無料条件、その他費用は証券会社や取引コースで異なります。未約定時の扱いを含め、最新の手数料表で確認してください。
指値を変更できますか?
未約定部分は価格訂正や取消ができる場合があります。ただし、注文受付停止時間、執行条件、期間指定、取引所の状態などにより訂正できないことがあります。条件変更のために一度取り消して再発注する必要があるケースもあります。
初心者は指値と成行のどちらが安全ですか?
どちらにも異なるリスクがあり、「必ず安全」とはいえません。指値は想定外の価格を避けやすい一方で売買機会を逃す可能性があり、成行は成立しやすい一方で価格を管理できません。注文数量、出来高、板の厚さ、値動き、有効期限を確認し、目的に合う方法を選ぶことが基本です。
まとめ|指値は価格を管理し、成行は成立可能性を優先する注文
指値注文とは、買いでは指定価格以下、売りでは指定価格以上での約定を目指す注文です。指値より安く買えたり、高く売れたりすることは正常な仕組みです。一方、株価が指定価格に到達しても、価格優先・時間優先、注文数量、受付タイミングなどにより約定しない場合があります。
成行注文は価格を指定しないため指値より成立しやすいものの、成立価格は保証されません。逆指値は指定条件への到達をきっかけに注文を作動させるサービスで、指定価格での約定を保証するものではありません。寄指・引指・不成、有効期限、訂正・取消のルールは証券会社によって違うため、発注前と発注後の注文照会を習慣にしましょう。
本記事は、国内上場株式の注文方法に関する一般的な情報提供を目的としており、特定銘柄の売買や利益を推奨・保証するものではありません。金融商品の価格は変動し、元本割れが生じる可能性があります。実際の取引では、証券会社の最新の取引ルール、契約締結前交付書面、手数料、リスク説明を確認し、ご自身の判断で行ってください。
<参考サイト>日本取引所グループ(JPX) / 金融庁 / 日本証券業協会 / SBI証券 / 楽天証券 / SMBC日興証券



