RSIの設定値と期間は何日がよい?
RSIでは14期間が代表的な設定です。国内の証券会社では9期間も一般的な設定例として案内されています。
日足チャートで期間14を指定すれば、14営業日を基礎とするRSIです。5分足で期間14を指定すれば、14本の5分足を基礎に計算します。「14期間」は必ず14日という意味ではありません。
短期設定の特徴
9期間など短めの設定では、直近の値動きがRSIへ強く反映されます。
- 価格変化への反応が速い
- 70や30へ到達する回数が増えやすい
- 売買の候補を早く発見しやすい
- 一時的な値動きにも反応し、騙しが増えやすい
短期設定はデイトレードや短期売買に使われることがありますが、短くすれば利益を得やすくなるわけではありません。反応速度が上がる代わりに、偶然の値動きによるシグナルも増えます。
長期設定の特徴
14期間より長い設定では、RSIの動きが比較的なめらかになります。
- 一時的な価格変動の影響を受けにくい
- 70や30へ到達する回数が少なくなりやすい
- 大きな相場の流れを確認しやすい
- 反応が遅れ、転換の発見も遅くなる場合がある
短期と長期のどちらが優れているかは、取引期間や銘柄の値動きによって異なります。設定を変更するときは、同じ条件で上昇相場、下降相場、レンジ相場を検証することが重要です。
短期RSIと長期RSIを同時に表示する方法
チャートツールによっては、期間の異なる2本のRSIを同時に表示できます。短期RSIで直近の勢いを確認し、長期RSIで大きな流れを確認する方法です。
ただし、2本の交差だけを自動的な売買シグナルにすると、相場が小刻みに動く局面で交差が繰り返されることがあります。価格チャートのトレンドや支持線・抵抗線も合わせて確認しましょう。
設定期間と時間足は別々に考える
RSIの期間とチャートの時間足は、別の設定です。期間14を選んでも、日足、1時間足、5分足では分析対象となる時間の長さが異なります。
| チャート | 期間14が対象とする範囲 | 主な特徴 |
|---|---|---|
| 日足 | 14営業日の値動き | 数週間単位の勢いを確認しやすい |
| 1時間足 | 14本の1時間足 | 日中から数日程度の動きを確認しやすい |
| 5分足 | 14本の5分足 | 短時間の変化へ敏感に反応する |
同じ銘柄でも、日足のRSIが60、5分足のRSIが25になることはあります。これは矛盾ではなく、異なる時間範囲の値動きを分析しているためです。
RSIランキングの正しい見方
RSIランキングは、多数の銘柄をRSIの高い順または低い順に並べたものです。短時間で過熱感の強い銘柄を絞り込める一方、将来の値上がり・値下がり順位を示すものではありません。
RSIが高い銘柄のランキング
上位には、直近の上昇が強い銘柄が並びやすくなります。短期間に急騰した銘柄だけでなく、安定した上昇が続く銘柄も含まれる可能性があります。
RSIが高いという理由だけで空売りや売却を行うと、強い上昇トレンドに逆らうことがあります。高値と安値の切り上がり、移動平均線の向き、出来高、上昇理由などを確認してください。
RSIが低い銘柄のランキング
下位には、直近の下落が強い銘柄が並びやすくなります。売られすぎから反発する可能性がある一方、業績悪化や重要な悪材料によって下落が続いている場合もあります。
低RSIランキングは「割安株ランキング」ではありません。RSIは企業価値や利益、純資産を計算していないため、ファンダメンタルズ上の割安・割高は判断できません。
ランキングでそろえるべき条件
- 計算期間が同じか
- 日足・週足・分足のどれを使っているか
- ワイルダー式か単純合計式か
- 終値がいつ更新されたものか
- 株式分割などを調整した価格か
- 売買代金や出来高が十分にあるか
出来高が極端に少ない銘柄では、少数の取引で価格が大きく変わり、RSIも急変する場合があります。ランキングだけでなく、流動性も確認しましょう。
日経平均のRSIはどう見る?
RSIは個別株だけでなく、日経平均株価のような株価指数にも計算できます。日経平均の終値を使い、個別株と同じ計算式で上昇幅と下落幅を比較します。
日経平均のRSIを見ることで、日本株市場全体の短期的な勢いや過熱感を確認する材料になります。ただし、日経平均は構成銘柄の株価を基礎とする指数であり、日本の上場企業全体を均等に表しているわけではありません。
日経平均RSIを見るときの注意点
- 日経平均と保有銘柄の値動きが一致するとは限らない
- 指数のRSIが低くても、すべての構成銘柄が低いわけではない
- 先物やETFは指数との価格差や連動のずれが生じる場合がある
- データ提供元によって更新時刻や計算方式が異なる場合がある
- 現在のRSIだけで市場全体の底値や天井を断定できない
日経平均のRSIと個別銘柄のRSIを組み合わせる場合は、市場全体と個別企業のどちらが強いのかを比較する材料として利用できます。
楽天証券でRSIを利用するときのポイント
楽天証券の取引ツールでは、チャートのオシレーター系指標としてRSIを表示できます。マーケットスピード IIでは、通常のRSIに加えて「RSI(MSオリジナル)」が用意され、長期・短期の設定を表示できる機能も案内されています。
通常のRSIと独自方式のRSIでは、平滑化の有無など計算方法が異なるため、数値が一致しない場合があります。他社のチャートや手計算と比較するときは、指標名、設定期間、計算方式を確認してください。
楽天証券のスマートフォン向け取引アプリでもRSIをチャートへ表示できますが、画面構成や利用できる設定はアプリの更新によって変わる可能性があります。実際の操作は、利用時点の公式ヘルプで確認しましょう。
スクリーナーを利用するときの注意
証券会社のスクリーナーでは、RSIなどのテクニカル条件で銘柄を絞り込める場合があります。スクリーニング結果は投資を推奨するものではなく、指定条件に一致した銘柄の一覧です。
RSIで候補を抽出した後は、決算内容、業績予想、出来高、重要なニュース、財務状態なども確認する必要があります。
RSIとRCIの違い
RSIとRCIは名称が似ていますが、計算方法は異なります。どちらも相場の過熱感を確認するオシレーター系指標として利用されます。
| 項目 | RSI | RCI |
|---|---|---|
| 正式名称 | Relative Strength Index | Rank Correlation Index |
| 日本語名 | 相対力指数 | 順位相関指数・順位相関係数 |
| 主な計算材料 | 値上がり幅と値下がり幅 | 時間順位と価格順位 |
| 一般的な表示範囲 | 0~100 | -100~+100 |
| 主な特徴 | 価格変化の大きさを反映する | 時間と価格の順位関係を反映する |
RSIは値幅を使うため、大きな上昇や下落の影響を受けます。RCIは期間内の日付と価格へ順位をつけ、その順位がどの程度一致しているかを計算します。
RCIが+100に近い場合は、時間の経過とともに価格が上昇する関係が強く、-100に近い場合は、時間の経過とともに価格が下落する関係が強い状態です。
RSIとストキャスティクスの違い
RSIとストキャスティクスも、0から100の範囲で表示される代表的なオシレーターですが、測定している内容が異なります。
- RSI:一定期間の値上がり幅と値下がり幅を比較する
- ストキャスティクス:一定期間の最高値と最安値の間で、現在の終値がどこにあるかを測る
ストキャスティクスは、終値が直近の高値圏にあるほど高く、安値圏にあるほど低くなります。一般に%Kと%Dなど複数の線を使い、線の交差も分析材料とします。
RSIとストキャスティクスを同時に使っても、どちらも価格から計算するオシレーターであるため、似たシグナルが重なることがあります。指標を増やしただけで判断精度が自動的に上がるわけではありません。
次のページでは、RSIダイバージェンスの見分け方、順張り・逆張り手法、強いトレンドで発生する騙しへの対策を詳しく解説します。



